
はじめに
東京都は外国人介護スタッフ受け入れのため、新たなサポート体制を2024年にスタートしました。
「現場は疲弊しきっている」でも「新たなスタッフが来ない」もう「外国人を入れないと成り立たない」、そう考えている介護施設がどんどん増加しています。でも同時に「信頼できる紹介会社は?生活のサポートは?かかる経費は?」と不安要素もたくさん生じています。
ここでは、東京都が打ち出した新たな取り組みをご紹介します。これは東京都向けではあるのですが、とても参考になるものです。
参照:都庁総合ホームページ
「かいごパスポートTokyo(KaiTo)」とは?

東京都は令和6年度より「かいごパスポートTokyo」(通称:KaiTo)を開始しました。
その目的は、1:外国人人材と介護施設とのマッチングの促進、2:人材紹介にかかる経費の補助です。
人材不足に悩む介護業界を救済するために、海外に向けて情報を発信し、外国人介護スタッフ(特定技能介護の在留資格をもつ人)の日本誘致を進めます。
同時に「登録支援機関」とのマッチングも推進します。なぜなら、特定技能介護スタッフを雇用する場合、一般的に人材紹介会社だけでなく登録支援機関への支援委託の必要があるからです。(※自社支援の場合を除く)

「KaiTo」が行う海外向けPRに期待!
KaiToは、日本の介護施設で働くことのイメージアップ戦略を行っています。そして、特定技能/介護の認知度を高め、日本への誘致を目指します。このPR活動を通して、今すでに考えてる人たちも、まだこの制度を知らない人たちも、今後のことを考えるきっかけとなるでしょう。
KaiToのサイトでは、実際に介護施設で働いている外国人の動画が紹介されています。日本の介護施設で働くとはどんな感じなのか、介護のエキスパートになった先輩の話なども、来日を考えている人たちの期待を高めることができるでしょう。

海外に「皆さんも日本の介護施設で働く機会があります!」と積極的にPRしていくことで、日本に来てくれる人が増加していくことが狙いです。KaiToのPR活動は、疲弊しきっている介護現場を救えるでしょう。日本は「2025年問題」で今後ますます少子高齢化が進みますから、外国人介護スタッフの誘致に期待したいものです。

「KaiTo」が行う「登録支援機関」の情報発信!
KaiToは「登録支援機関」の情報をも発信しています。KaiToに登録している団体/機関のリストが検索できるようになっていますので、ぜひ活用しましょう。

[重要] 登録支援機関の選びポイント!
登録支援機関を選ぶ際、見ておきたい重要ポイントがあります。
許可を受けた人材紹介業者であるか、支援実績がどれくらいあるか、言語対応体制は整っているか、定期面談をきちんと行なっているか、本人へのフォロー体制はどうか、日本語学習サポートがあるか、介護スキルアップサポートまで行えるかなどです。サービスの内容と質に注目して選びましょう。
定期面談や相談対応をきちんと行なっていること
オンラインまたは対面により、本人と雇用主双方に定期面談を行なうことが定められています。介護スタッフ側と施設側、両方とのコミュニケーションを円滑に行なっているところを選びましょう。外国人が日本で仕事や生活する中で様々な悩み事や疑問が出てきます。適切なサポートがないとネット上の噂を鵜呑みにして、誤解してしまうこともあります。彼らの母国語で正しい情報を伝える体制のある支援機関を選びましょう。また、外国人サポートは言語の壁もあり、複数の人が関わることで伝言ゲーム化する危険もあります。本人を含む関係者間の連絡を上手にサポートできることも重要です。
特定技能外国人の支援実績があること
外国人スタッフをお迎えする際、住居と生活インフラの準備、航空券や交通手段の手配、役所や運転免許などの手続き、生活用品の購入など、かなり煩雑な状況となります。これらをスムーズに行なってくれるところを選びましょう。特に特定技能人材の在留期限は通常1年のため、毎年在留資格の更新を入管に申請する必要があります。不法滞在、不法就労につながりかねず、うっかり忘れていたでは済まない大問題になりかねません。計画的に物事を進め、数々の実績を積んでいるところが良いでしょう。
外国人スタッフの母語に堪能な支援担当者がいること
外国人スタッフの母語と日本語、両方堪能な支援担当者がいることが必要となります。なぜなら、外国人スタッフがたとえ日本語が話せても、年金、税金など行政関係の難しい書類の説明や微妙な感情的(感覚的)ニュアンスを聞いたり伝えたりするには、外国人スタッフの母語でないと誤解につながります。それらの言語に精通した日本人担当者、日本語に精通した外国人担当者がいますが、日本の制度や文化、会社からの連絡を正確に伝えるには日本人担当者の方が適しています。
フォロー体制が整っていること
支援機関と外国人スタッフが、いつでも連絡をとりあえる手段を確保していることが必要です。例えば、SNSのチャットなどでいつでも連絡をとれるようにしておけば、何らかの問題が起きて解決しなくてはいけない時や、病気などの緊急事態にもすぐに対応できますので安心です。
日本語学習サポートがあること
入国時の特定技能外国人の日本語は、基本的コミュニケーションに問題がないというレベルです。今後もずっと介護の現場で働くためには、継続して勉強していかなければなりません。もし介護福祉士を目指している人の場合は、日本語検定N2相当のレベルが必要となります。慣れない環境で仕事をしながら勉強するモチベーションを保つのは大変なことです。支援機関がオンライン日本語レッスンなどを提供しているならば非常に良いでしょう。
介護キャリアアップサポートがあること
特定技能介護人材の目標は「介護福祉士」取得です。介護施設でサポート体制が整っているところが多いのですが、支援機関でも初任者研修や実務者研修、介護福祉士試験サポートに対応できる体制が整っているところもあります。このサポートの有無が定着率向上に直結しますので、キャリアアップの伴走型サポートが可能な支援機関を選びましょう。
外国人スタッフを雇用したら「補助金」を受けられる!
人材紹介会社に特定技能外国人介護スタッフを紹介してもらい「紹介料」を支払ったら、最大15万円の補助金を東京都から受け取ることができます。
東京都福祉保険財団では令和7年度の「外国人介護従事者受入れに係る受け入れ調整機関活用経費補助金」支給に関して情報を発信しています。こちらからご覧ください。
この補助金は1人当たり基準額30万円として、補助率1/2の15万円が補助されるというものです。例えば、人材紹介会社に1人あたり40万円の紹介料を支払ったとして、基準額30万円×補助率1/2=15万円の補助金が受け取れるということです。またkaitoの条件を満たすことで20万円に増額することも可能です。
その他にもさまざまな補助金の制度がありますので、介護事業者は要チェックです。こちらを参照ください。
おわりに
介護業界の人材不足による疲弊の解決法の一つは、海外からやる気のある若い人を呼び寄せることです。特定技能介護の外国人スタッフの多くが、介護のスペシャリストになりたいと思っています。モチベーションの高い人たちが大勢います。ですから彼らの受け入れ体制を整え、楽しく長く働ける環境を作ってあげましょう。東京都に関しては補助金が使えますからぜひ活用しましょう。